Pixy cmucam5(以下、Pixy)の設定方法を書いた記事です。
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<使い方(Pixyの設定方法)>
レビューはここまでにして、使い方を書いていきます。
今回のジャパンオープン前の合宿で、相方が横でPixyの使用にやや苦戦気味だったので、書いておこうと思います。
(私は自分のロボットの相手で忙しくて、とてもそこまでサポートしてあげられなかった、申し訳ない・・・)

Pixyで色の認識をさせるには、人間が色を登録する必要があります。
Pixyへの色の登録は、専用のソフトウェア「pixymon」を使用して行います。
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PixyをUSBケーブルでコンピュータに接続してこのアプリケーションを立ち上げると、次のようなウィンドウが現れます。
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ウィンドウ中央に表示されているのが、Pixyのカメラに見えている映像です。
このウィンドウ上部の左から5つ目の歯車のボタンをクリックすると、次のようなウィンドウ(パラメータ設定画面)が表示されます。
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この画面でPixyの捉える色の範囲やオブジェクトの大きさ、また明るさなどを調節します。
基本的には初めのウィンドウの中央にある映像と、このウィンドウの2つで調節を行っていきます。
今回は青色のゴールに攻め、ゴールとボールを同時に認識することを前提に解説を行なっていきます。

・明るさ調整
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Pixyの初期設定の状態です。
この状態では暗すぎて青色のゴールも黒色の壁も見分けがつきません。
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そのため、パラメータ設定画面の「Signature Tuning」タブにある「Camera Brightness」で、映像の明るさを調節します。
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すると、映像全体が明るくなって、青と黒の区別がはっきりつくようになります。
一方で、光がよく当たっているオレンジボールの頂点部分は、白飛びしています。
あまり「Camera Brightness」の値を上げすぎると、さらに白飛びしてボールが読めなくなるので、上げすぎ注意です。

・色の選択
「Action」>「Set signature 1...」をクリックして、検出させたい色(今回は青)をドラッグ&ドロップで選択します。
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すると、色の検出が始まります。
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2つ同時に検出させる場合、同様にして別の色(今回はオレンジ)を選択します。
このとき、「Action」>「Set signature 2...」をクリックします。
また、このオレンジボールのように一部白飛びしているオブジェクトを認識させたい場合、白飛びしていない部分を選択します。
そうすることで、より正確にオブジェクトを認識することができます。
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・レンジの調整
パラメータ設定画面の「Signature Tuning」タブにある「Signature 1 range」及び「Signature 2 range」の値を変更して、認識させる色の範囲を指定します。
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値を大きくすれば認識する色の範囲は広くなり、小さくすれば認識する色の範囲は狭くなります。
ただし、あまり値を大きくしすぎると、違う色でも同じ色として認識することがあるので、上げすぎ注意です。
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・認識するオブジェクトの大きさの設定
Pixyでは、あるピクセル数より小さいオブジェクト(Pixyの用語的にはブロック)は認識から除外するという設定があります。
この設定はパラメータ設定画面の「Block」タブにある「Min block area」の値で調節できます。
(環境の都合により、このセクションでは黄色サイドを使用します)
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Min block areaの値の初期値は20で、このままではゴールの後ろに見えている赤いロボット(2009年世界大会出場ロボット)のカバーをオレンジ色だと誤認識しています。(ルールで規制されたので、もうこんなロボットはいませんがw)
そこで、Min block areaの値を50に上げてみます。
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すると、後ろの赤いロボットは認識しなくなりました。
「Max blocks」と「Max blocks per signature」の値は、それぞれ認識できるオブジェクト(ブロック)の最大数を指定できます。
Pixyとして認識できるオブジェクトの最大数と、シグネチャー(指定した色)ごとのオブジェクトの最大数をそれぞれ指定できます。
 
・設定が完了したら
設定が完了したら、パラメータ設定画面の左下にある「Apply」か「OK」を必ずクリックしましょう。
そうしないと、せっかく設定したパラメータが全部おじゃんになってしまいます。 
間違えても、 「Apply」か「OK」を押すまではPixyのUSBケーブルを引き抜いてはいけません。
万が一のために、「File」>「Save Pixy parametors...」でパラメータをコンピュータに保存しておくのもいいかもしれませんね。